超短光パルスを用いたGaPにおける光ガルバノ効果
光ガルバノ効果とは中心対称性を持たない結晶を光励起した際に電流が生じる現象である。われわれはフェムト秒光パルスで結晶を励起した時に 発生する光ガルバノ効果について研究を行っている。われわれはGaP結晶を中心波長800nmのフェムト秒パルスレーザーを用いて励起し、光電流と比べて明らかに短い緩和時間をもつ電流パルスを観測し、この電流パルスが光ガルバノ効果に由来するものであることを電流の励起光の偏光や強度に対する依存性から確認した。
またこの効果を応用した干渉測定についても検討しており、光ガルバノ効果を用いてフェムト秒光パルスの振幅自己相関に比例する信号を検出し、光パルスのコヒーレンス時間を測定した。
図:光ガルバノ効果の測定配置図
- I. Yoshimine, A. A. Kamshilin, R. Fujimura, T. Satoh, T. Shimura, and K. Kuroda
Linear photogalvanic current in GaP crystals excited by femtosecond pulses
The Ninth Japan-Finland Joint Symposium on Optics in Engineering (2011.9.7-11, Turku, Finland)
- I. Yoshimine, A. A. Kamshilin, R. Fujimura, T. Satoh, K. Kuroda, and T. Shimura
Coherence length of femtosecond laser pulses measured by photogalvanic currents in Gallium Phosphide
Photorefractve Materials, Effects and Devices, Light in Nonlinear Structured Materials P1 (2011.10.13-15, Ensenada, Mexico)