研究紹介

研究テーマ>超短パルス>ソリトン圧縮


2次非線形光学効果を用いた超短光パルスの
ソリトン圧縮

超短光パルスは高速分光から光通信、光加工まで幅広いニーズがあり、その波長変換および波形制御技術の開発が切望されている。我々は2次非線形光学効果を用いた光ソリトン圧縮という、独自のアプローチによる超短光パルスの波長変換−パルス圧縮法を開発している。これは、非線形光学媒質中のカスケーディング非線形効果と群速度分散のバランスを巧みに利用した方法である。特に、図に示すようにポンプ波とその第2高調波が同時にパルス圧縮されるという興味深い特徴をもつ。これまでにBBO結晶や周期分極反転LiNbO3素子を用いて、近赤外域で約35フェムト秒へのパルス圧縮に成功している。現在は、さらなる超短パルス化や圧縮パルスの高品質化とともに、空間ソリトン形成に関する研究を進めている。